手術直後はシャンプー不可
植毛手術直後は、シャンプーなどの手術を施した患部に直接刺激を与えるような行為は行うことができません。手術の直後、退院する際は患部に包帯を巻いての帰宅が通常の流れとなっています。患部の入浴を避け包帯を巻いたままであれば、首から下はシャワーを浴びることが可能です。植毛手術の翌日は再びクリニックや専門の医療機関に来院し、包帯を取り外して専門の医師の診を受けることが必要です。
頭皮の状態によってさらなる安静が勧められる場合もあるもの、手術の翌日の夕方にはシャンプーなど等を洗い流すことも可能になるのが通常です。しかし、手術後約一週間以内は移植部を引っ掻いたり刺激したりしないように推奨されており、激しい運動やアルコール・タバコなどの生活習慣も控えるように注意されるのが普通です。特に生え際に植毛手術を施した場合、術部が安定するまで慎重に扱うことが求められます。
移植した部分には繊細な注意を
術後から約2週間以内までは、ドナーとなった部分の毛根を摂取した部分がを感じたり赤く反応したりする様子が観察される場合があります。傷口にはかさぶたができ、それが治り始めるとふけとなって剥がれ落ちることもあります。医師は傷跡ができるだけ目立たないように施術にあたりますが、どのような方法を用いて自毛植毛手術を受けたとしても、今のところ傷跡を一切残さない手術は存在しません。
しかし、最長でも2週間も経過すれば、痛みや頭皮の赤みは引いてくるのが通常で、傷跡もとりわけ目立ちにくくなります。この2週間以内は、植毛部分への刺激やダメージは基本的に厳禁だと思っておいてください。毛髪や毛根を摘出した部位に関しては、傷さえふさがればそれほど気を使う必要はないものの、移植先の頭皮についてはとにもかくにも触らず丁寧に扱うように気をつけなければなりません。
一時的に髪の毛が抜け落ちる現象
自毛植毛手術が無事終わった後も、ある程度抜け毛が続くのが通常です。これは、移植した毛根や毛母細胞がきちんと生着する前に生まれ変わろうとするひとつのステップであり、「一時的脱毛」と呼ばれます。植毛後の一か月から3か月の間に、移植した髪の毛がある程度抜けることを指しています。髪が新しく生まれ変わるための自然現象であり、植毛手術後の3ヶ月から4ヶ月後に再び髪の毛が生えてくるのが通常です。
また、移植した部分の周りの髪の毛が抜ける「ショックロス」と呼ばれる現象も発生します。植毛手術の際に使用した麻酔や移植部分の炎症が原因で起こると考えられています。しかしこれも、長くて1年後にはきちんと髪の毛が生えてくることが想定されており、自毛植毛手術の前よりも毛が抜け落ちるということはありません。
