植毛のリスクを減らすための予防策

植毛の基本

傷跡や痛みを確認する

メスを使用するFUT法と呼ばれる自毛植毛手術では、メスに起因する危険性や痛みなどがリスクとして考えられます。しかし、基本的には麻酔を使用して術中の痛みをほぼ完全に無くすため、リスクとして考える必要はないと言えるでしょう。FUT法を採用したとしても、メスを使用する術法や技術は年々向上しており、危険性はほとんどなくなっています。

傷跡が残るのもリスクの一つですが、これに関しては術後のある程度の期間は傷跡が残ることは避けられません。しかしそれでも、手術後長くて6ヶ月もすれば傷跡はほとんど目立たなくなると言われており、傷跡を隠すためにできることもあまりないため、頭皮をできるだけ刺激せずに回復を促すのが最善でしょう。あるいは、FUE法と呼ばれる、メスを使用せずに毛根を抜き取る手術を依頼するという方法もあります。

後遺症のリスク

術後の後遺症が発生するリスクもあります。頭皮をほんの少し切開する程度の手術であるため、基本的には感染症や合併症のリスクはほとんどないのが自毛移植手術です。しかし、後遺症などは個人差によっていくらでも発生してしまうため、手術を受ける前に発生する可能性のある症状や後遺症などについてしっかりと確認しておくことが必要となります。

額やまぶたがむくむことや、頭皮の腫れや手術を施した部位が化膿すること、頭皮の治癒経過で発生する突っ張るような感覚などが挙げられます。後遺症は、前述のように個人差によって重くも軽くもなり、アフターケアまでしっかりと受けることのできるクリニックかどうかという点も重要になります。カウンセリングや無料相談の時点で医師やスタッフの様子を観察したり、実際の症例などを調べることによってある程度見分けることができるでしょう。

費用を計算する

費用が高いことも、自毛移植手術のリスクと言えるかもしれません。自毛植毛手術は、美容整形なのと同じく自由診療に含まれる医療であるため、医療保険の適用外となっています。自毛移植手術では、グラフトと呼ばれる毛穴一つあたりで費用を計算するため、自分が実現したい薄毛対策がどれほどの費用を要するものなのか、事前に診察とカウンセリングを重ねることでしっかりと確認しておく必要があるでしょう。

生え際を自毛植毛手術によってしっかりとカバーしようとすると、200万円を超えるような手術代になる症例すら見られます。自分が目指す自己植毛にはどれほどの範囲を施術する必要があるのか、手術前に見極めておくことが大切です。