医師の技術による
植毛が成功するかどうかは、ひとえに担当する医師の技術にかかっていると言っても過言ではありません。植毛で最も問題とされるのは傷跡が残り目立ってしまうということです。自毛植毛は、後頭部や側頭部といった、脱毛症状がないかもしくはその影響が弱い部位の毛髪や毛根の使用します。そのため、何らかの器具を使用してその毛根を摘出したり抜き出したりする必要があるため、どうしても傷が発生してしまいます。
主に後頭部の毛髪が採用されることが多いため、傷跡が残るのは基本的に後頭部で、1mm程度の幅の傷が数センチにわたって残ってしまうようです。これは植毛手術における失敗ではないのですが、医師の技術によって傷が想定より大きくなってしまったり、あるいは小さくまとまるといったバラつきが発生します。
植毛手術は比較的リスクが少ない
安心できる医師であれば、手術の最中の技術に関しても信頼して任せることができるでしょう。切開するような手術ではないため、医療ミスのリスクや命に関わるような医療事故の危険性も基本的にはないと言えます。しかし、失敗すれば貴重な髪の毛や毛根を失ってしまうことになるため、手術を受ける側の心境とすればやはり安心できる医師に任せてたいものです。傷跡そのものは半年もすればかなり目立たなくなると言われており、理容店や美容室で散髪時に頭皮を間近で見られることがあったとしても、それほど恐れる必要はありません。
しかしやはり、髪の毛そのものを丁寧に扱うことができ、可能な限り高い生着率で髪の毛を移植できる医師に任せるに越したことはありません。基本的には、「メガセッション」と呼ばれる一度に大量の髪の毛を移植する手術を数多く手がけてきたクリニックや医師が信頼できると言えます。
費用面でも影響がある
医師がどれほどの髪の毛を効率よく移植できるかは、安全性や健康面での重要性もさることながら、手術の費用そのものを左右する可能性もあります。基本的に、美容整形などと同じく自由診療にあたる植毛手術は医療保険の適用外であり、手術費用は全額自己負担となるため、広範囲や大量の髪の毛を移植しようとすると費用は高額になりがちです。手術費用は基本的に髪の毛の量や面積で計算されるものの、実際に髪の毛が生着するかどうかは、かなりの程度医師の技術に依存しています。
そのため、せっかく植毛手術を受けてもクオリティーが低いために髪の毛が生着せず、手術後もやはり抜け落ちてしまうなどのデメリットも考えられます。移植に必要な、ドナーとなる髪の毛の数には限りがあるため、医師の手術のクオリティーの調査を十分に行った上で植毛手術に臨みたいものです。