薄毛や抜け毛の原因は遺伝かも?

植毛の基本

抜け毛の原因

抜け毛の原因として最も多くあげられるのが、AGAと呼ばれる「男性型脱毛症」です。これは男性の約半分、女性では10%から20%の方が発症すると言われています。男性型脱毛症は、男性ホルモンであるDHT(ジヒドロテストステロン)の分泌量がわずかに増えることや、遺伝的な原因が主な要因となっています。男性型脱毛症による脱毛症や薄毛は年齢に関係なく発生する可能性があり、10代のうちに起こったという症例がいくつも確認されています。

あるいは、ファッションやヘアスタイルのより複雑化し、頭皮や頭髪に負担が大きくなることで、頭皮や頭髪の状態が傷んでしまい抜け毛の原因を作っているというケースも多々見られます。しかし、そのような頭皮に負担のかかることを何も行っていないのに抜け毛が目立つ場合は、遺伝やホルモン異常による抜け毛が考えられます。

遺伝に関する理解

この男性型脱毛症は遺伝の影響を受けることが分かっており、特定の酵素の影響や活動によって髪の毛の成長を阻害してしまうことが指摘されています。この酵素は「5アルファリダクターゼ」と呼ばれるもので、この分泌量や活動内容が遺伝することが研究でわかっています。この遺伝は、主に母方からの遺伝によって受け継がれるのが通常で、特に男性の遺伝が多く観察されます。

両親が共にAGA遺伝子を持っている場合、男性が遺伝による男性型脱毛症を発生する可能性はさらに高くなります。しかし興味深いことに、女性へのAGA遺伝子の遺伝は可能性が低く、両親が共にAGA遺伝子を持っている場合でも必ずしも発症するわけではないことが知られています。もちろん女性でも男性型脱毛症を発症することがあるため、遺伝の不確実性によって確かなことは言えません。

遺伝以外の要素も関係している

AGA以外の脱毛症を発生させる遺伝的な要因は基本的にありません。しかし遺伝で考えると、髪の毛の量や髪質はやはり遺伝の影響を受け、髪の毛のコシやハリ、傷みやすさや回復力の有無などは両親の影響を多分に受けると言えるでしょう。さらには生活習慣の影響を強く受けることも考えられます。食生活や睡眠の習慣などは頭皮や毛髪の健康にも大きく影響し、遺伝的な要因と合わさって抜け毛や脱毛症を促進してしまう危険性があります。

もとより、生活習慣に関してはいくらでも改善することが可能であるため、あくまで遺伝的な影響を受ける脱毛症をできるだけ食い止めるようなヘアケアやスキンケア、そして健康的な生活習慣が必要です。