植毛での痛み
植毛は、専門の医療機関で行う手術です。メスを使用するFUT法を採用する場合は麻酔を使用するため、痛みを感じることは基本的になりません。髪の毛を毛根ごと抜き取るFUE法ではそもそもの痛みが少なく、植毛手術で痛みを感じることはあまりないでしょう。植毛手術後、メスで切開するFUT法であれば抜糸をする必要があるため、術後麻酔が切れた後に痛みを発生したり、抜糸前後で痛みを感じる可能性はあります。
パンチという器具を使用して毛根を抜き取るFUE法では、抜いた傷穴が1日か2日で塞がるため、手術直後に注意を払えば日常生活にすぐに戻ることが可能です。このように、植毛によって全く痛みを感じることはないとは言えませんが、基本的には麻酔や自然治癒により、頭皮の痛みが長引いたりいつまでも続くということはありません。
人工毛植毛は避けよう
自毛植毛の場合、後頭部や側頭部に入っている自分の髪の毛を移植するため、アレルギー反応や拒否反応が起こることは基本的にありません。自分のDNAからできた髪の毛や毛根細胞を移植することは、安全面や衛生面で大きなメリットがあります。これに対し、ナイロンやポリエステルでできた人工繊維を移植する人工毛植毛の場合、人工の繊維を直接頭皮に植え付けるため拒否反応が出やすく、頭皮の化膿や肌荒れに繋がりやすくなります。
また、人工繊維ということで髪の毛が自然に抜け落ちることがなくなり、毛穴に汚れが溜まってしまったり、雑菌が繁殖することで頭皮が炎症を起こしがちになるといった危険性があります。現在では、人工毛植毛を勧められることは全くなく、アメリカではトラブルが相次いだことから一部の州では法律によって禁じられているほどです。
自毛植毛の大きなメリット
自分の毛を使用する自毛植毛であれば、まさに自分の毛が移動するだけのことであるので仕上がりが自然になり、髪色や髪質の自分の本来の髪と全く同じ状態を保つことができます。移植した毛がその後にきちんと生着し生育していくならば、そこに髪の毛を移植したと人に気づかれることはほとんどなくなるでしょう。人にばれないというのは薄毛対策において非常に大きなメリットとなります。
加えて、毛根細胞ごと移植することにより、術後皮膚の状態さえ良くなればメンテナンスが一切必要ないというのもメリットです。自分の髪が本来の成長サイクルに従って成長してくれるため、後は伸びるのを待っているだけでしっかりと髪の毛が生えてきてくれます。そして何より、髪の毛が生えてきてくれるということは、その効果が半永久的に続けるということを示しています。