手術が受けられない場合
自毛植毛が受けられないケースの時として存在します。極端な例では、ドナーとなる植え替えるための頭髪がない場合です。植え替える髪の毛が存在しない場合、当然自毛移植手術を受けることはできません。あるいはAGAと呼ばれる男性型脱毛症がかなり進行してしまっている場合、多少頭髪が残っていたとしても、自毛移植手術で得られる効果が非常に限られる場合があります。
そういったケースでも、担当の医師は移植手術を受けることを控えるようアドバイスすることが考えられます。そのため、自毛移植手術を検討されている場合は、可能な限り早くそれを扱っているクリニックに行き、移植手術が可能かどうかしっかりと検査を受けることが必要です。十分にドナーとなる髪の毛を採取できる状態であれば、かなりの程度自由な植毛を受けることが可能になります。
脱毛症の種類によることも
あるいは、薄毛の種類によって医師が移植手術より育毛や発毛などを進める場合もあります。抜け毛によって密度が薄くなってしまう脱毛症の場合、自毛移植手術によって効果的な脱毛症対策を行うことができますが、髪の毛が細くなってしまったり栄養不足によって受けてしまうような脱毛症の場合、自毛移植手術によるイメージ通りの効果が得られない場合があります。
その場合、担当の医師はおそらくまず髪の毛が本来の健康を取り戻し、ハリやコシ、太さなどを回復できるような治療法を取り入れ、その後本当に自毛移植手術が必要かどうか検討するようアドバイスしてくれるかもしれません。円形脱毛症の場合はこれに含まれるもので、毛が生えてくる可能性のある脱毛症に関しては、移植手術は勧められていません。脂漏性皮膚炎により頭皮が荒れている場合も同様です。
持病を持っている場合
糖尿病お持ちの方の場合も、植毛より育毛が勧められる場合があります。自毛植毛が受けられなくなる代表的な持病の一つが糖尿病で、傷の回復が遅くなることや感染症の危険性、傷口が化膿する危険性が高まることなどが理由に挙げられます。これに関しては自毛植毛手術の技術が進んでおり、傷口を可能な限り小さくすることで植毛を可能にする手術方法もあるため、糖尿病の方はどうしても手術が受けられない、というわけではないようです。
その他関係する皮膚疾患や、怪我や事故による悪化した皮膚の状態に関しても、手術の妨げとなる場合があり、可能であれば育毛や発毛などの方法を取るよう勧められることもあります。もしできるのであれば、皮膚に直接施術を施す植毛よりも、栄養剤などを通じて髪の成長や発毛を促す育毛の方が、皮膚への負担という面で考えても理想的であるのは確かです。
